「とくべつな1日」は「なんでもない日常」の延長線にある

ねいろ上嶋のこと

『地元』にこだわって結婚式のプランニングをしているフリーランスのウエディングプランナー上嶋千絵(かみじま ちえ)です。
2017年に結婚して「上嶋」という名字に変わりました。この名字、だいたい『うえしまさん』って呼ばれます。そんな理由もあって初めてやりとりする方には平仮名で『かみじま』とメッセージを入れていることが多いです。間違われても、訂正することはあまりありません。良いんです、そのうち分かれば…そんな感覚で生きています。そして、結婚してから独立したこともあり、旧姓ではなく、新姓で活動しています。

筋を通さないと居心地が悪い

たぶん、私はとっても少数派で、変な人間です。妙なこだわりが多くって、どちらかというと生きづらい生き方をしてきた方だと思います。
筋というのか、脈絡というのか‥ストーリーがなくて、突如として現れるものに居心地の悪さを感じてしまう、そんな偏屈なところがあるのです。
例えば、今これが流行っているから、とか、今これをすればウケが良いからという理由だけで何かを始めたり、取り入れるということにものすごく抵抗感があります。
それって、ほんとうに良いと思える?私自身が心の底から良いとオススメできる?なぜそれを取り入れようと思ったのか説明できる?ということをいつもぐるぐる考えています。
こうなってこうなってこうなったからこれにした!という筋道がほしい、そういうタイプです。(だからといっておふたりのやりたいことや取り入れたいことに毎回ケチをつけるというわけではないので、ご安心ください。…でも、理由は深く聞きます)
そんな理由があって(めちゃくちゃざっくりまとめましたが‥)今地元を中心に活動しています。

田舎に育ったからこそ見えるもの

私が生まれたのは、滋賀県甲賀市信楽町。滋賀県の最南端に位置する人口13000人ほどの小さな町。面積の8割ほどが山林で、常に景色には山がある、そんな町です。標高が高く、冬の朝は霜が降り、寒い日で-10度以下になることもあります。
全国的に有名な「信楽焼(しがらきやき)」の産地で、ドラマや映画のロケ地にもなるくらい、田舎のわりに観光のお客さんが多い、そんな町に生まれました。保育園のときから信楽焼の「土」に触ってきました。町から保育園や小学校、中学校に土が支給されていたんだと思います。
秋になると文化祭に向けて、粘土で作品を作っていました。(あの時代は学校に登り窯があって、先生が夜通し炎の世話をしてくれて‥大変だったこととおもいます)
また、母方の祖父が陶芸家で、よく祖父母のいる作業所で粘土の端くれをもらって遊んでいました。
信楽という特色のある町に育ったおかげで、うちの地元はすごいんだぞ!みたいな‥そんな自尊心というのか‥知らず知らずのうちに、「地元への愛着」が強まっていたのだとおもいます。

そんな地元への愛着とは裏腹に、年頃の若者にとっては地元への反発心のようなものが生まれやすいのも田舎特有。(といっても都会に育ったことがないので、完全に田舎出身者の想像で書いてます)
田舎は不便なことが多いです。町内にファミレスというものはないし、大型スーパーもないので車で片道20~30分かけて隣町まで行くのは日常のこと。
ご近所との距離感も近く、冠婚葬祭はもちろん、町の行事などとにかく近隣の方と関わらずに生きていくのは不可能。噂話だってすぐに広まってしまう。
そんな人間関係の近さと、不便さで、一度外の世界を見てみたい!と大学から県外に引っ越す若者が多いのです。(私もご多分に漏れず、大学は大阪で下宿していました。)
そしてしばらく都会に住んでみて、気づくんです。
信楽って、実はめっちゃいいところなんちゃう?と。自然の豊かさはもとより、観光地として栄えていることもあり、オシャレなカフェや陶芸家さんのギャラリーがたくさんあり、大人になってから地元なのに観光客気分で町を巡ることもあります。

そして、子どもを持って気づく、『人と人との距離の近さ』の良さ。あの頃はあんなにも煩わしかった、顔を見ればどこのお家の子だとか、だれだれのお孫さんとか、すぐにわかってしまう人間関係は、子育てする親にとってものすごく安心感がある。「みんなで子どもを育てている」そんな空気が自然とある。
仕事をしながら子育てをする大変さがよくわかる最近では、実家の両親にお世話になりっぱなしで、小さな頃、祖父母や叔父と一緒に住んでいた「拡大家族」時代の姿は実は今の時代に必要なものなんじゃないか、とも思うようになりました。
保育園の待機児童問題で聞くのも都会が多い。私が通っていた地元の保育園なんて、入りたい放題(とか言ったら怒られるかもしれないですが)で、待機することはまずありません。

ここで思うのが、保育園問題って都会にひとが集中しすぎているから起こっていることなんじゃないのか?ということ。もっともっと日本全国地方に人口が分散すれば、こういう問題も多少解消されるんじゃないか(専門家ではないから、結局のところ私の勝手な妄想になっているかもしれません)と想像してしまうんです。
だとしたら、もっともっと地元のことを愛せるひとを増やせばいい。生まれた町が、嫁いだ町が大好きだ、素晴らしいんだって大きな声で言えるひとを増やせばいい。

地方活性化なんて大それたことは言うつもりはありません。でも、すぐそこにある地元の素晴らしさ
に気づいてもらえるような、そんな活動をしていきたいと思っています。私自身が地元を繁栄させようとか、地元にひとを呼び込もうだとか、そういう視点ではなくて、『気づくきっかけをつくる』そういう存在になれたらいいなと思っています。

▲独立当初、信楽でモデル撮影をしたときのもの。
地元の友人たちが、「信楽がめっちゃ良いところに見える!!」と褒めてくれた写真。
いや、良いところに見えるんじゃなくて良いところなんやで~と心の中でつっこんでたんですが、ねいろがやっていきたいことが少し形になったようでうれしかったです。

「地元」にこだわって

しばらく信楽信楽と熱く書いてしまいましたが、地元というくくりで考えるなら『滋賀県』自体が地元。フリーランスで活動して初めてご縁があった近江八幡のご自宅ウエディング
あのときから、滋賀県内にはものすごくたくさんのヴォーリーズ建築があることを知り、その魅力にとり付かれています。
また、長浜や近江八幡、五個荘の旧家エリアや高島のキャンプ場、湖岸のアウトドア施設などなど、歴史や風土を感じられるロケーションのいい町もたくさんあります。
信楽焼だけでなく、高島ちぢみや近江上布、近江の手作り和ろうそくなどなど‥色々な地場産業もたくさんあって、引出物や会場装飾など、いろいろな町の特産物と関わり合いながら結婚式をつくっていきたい、そんな想いで溢れています。

結婚をして嫁いだのは京都府亀岡市。この町もまた、滋賀県とおなじく自然が豊かで町の産業も盛んで、何よりも地元を愛しているひとがほんとうに多い町です。
結婚をしてこの町が「地元」になった今、この町での結婚式にもたくさん携わっていきたいと考えています。

昨年携わらせていただいた亀岡でのカフェウエディング。亀岡にも素敵なカフェや古民家など、まだまだ知らない場所があるので、これから色々と巡り合っていきたいなあと思っています。

自己紹介を書こうとしたのに、おもいっきり「想い」を書いてしまいました(いつも大体話が長くて脱線します‥お付き合いくださっているみなさまには感謝です…)

▼ねいろのつくりたい世界をPVとしてしたためました

これからねいろに出逢ってくださる方へ

冒頭でも触れましたが、私は自分が少数派だと思っています。小さい頃、陶芸家のじいちゃんに「おまえは偏屈や」って言われたのを今でも覚えているくらい、たぶんあの頃と変わらず偏屈な性格なんだとおもいます。自分のなかのこだわりが強いゆえにひととぶつかりやすく、ぶつかったことで自己嫌悪に陥る‥そんな時代がありました。
随分と自分の性質と向き合って深い深いトンネルに潜っていた時代がありました。でも、色々と出逢いや経験を経て、それでいいんだ、私は私のままで良いんだと上手く肩の力が抜けるようになりました。

だから、結婚式はこうでなくちゃいけないとか、みんながこうしているから、に捉われて結婚式を挙げるかどうか迷っている方がいたら、ぜひお話させてほしい。あなたに似合う結婚式がきっとある。ふたりが居心地よくて、自然と笑える結婚式がきっとある。
迷っていたら、まずは連絡してください。気軽にお話しましょう。

ちなみに‥ねいろの結婚式にいつも力を貸してくださっているパートナーのみなさまのこと、
こちらにも書いてますので、よければ読んでみてくださいね^^

思い出をつくる人

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